【疾患概念】
Lisfranc関節脱臼骨折は強い直達外力により発生するが,足関節底屈位で軸圧や回旋力が加わった場合に発生しやすい.
Lisfranc関節のkeystoneは第2中足骨である.第2中足骨基部は,内側,中間および外側楔状骨で形成されたほぞ穴にはまり込み,靱帯で結合している.第2中足骨と内側楔状骨はLisfranc靱帯(骨間靱帯),背側,底側靱帯で,また内側楔状骨と中間楔状骨は骨間靱帯で結合されているが,第1,第2中足骨間は靱帯性に結合されていない.そのため,第2中足骨基部と楔状骨間の解剖学的整復が治療のポイントとなる.
【症状】
足部に著しい腫脹と疼痛が生じ,多くの場合Lisfranc関節部で不安定となり,前足部荷重が困難となる.ときに血管損傷を伴い足趾の血行が障害される.
【病型・分類】
骨折型の分類にはMyersonらの分類(図28-21図)が用いられる.total incon