【疾患概念】
衝突性外骨腫に代表され,足関節前方において異常な骨組織による衝突性の,または軟部組織による挟み込みから生じた疼痛によって正常な関節可動域が制限される状態をいう.
【頻度】
足関節に外傷歴のある者や,スポーツ活動性の高い若年者,過去にスポーツ歴のある青壮年などに多い.単純X線にて確認は容易であり,偶然見つかる無症状例も多い.
【臨床症状または病態】
スポーツ活動の継続により繰り返される足関節背屈ストレスや,足関節不安定性などが原因となって形成され,足関節背屈時に可動域制限を伴った疼痛を生じる.骨性には衝突性外骨腫,骨棘,遊離体などが原因となる.一般に骨棘は脛骨天蓋前縁では外側に,距骨頚部では内側に形成される.軟部組織では肥大化した滑膜組織,断裂靱帯の瘢痕,メニスコイド,前下脛腓靱帯の破格などがある.ジャンプの着地など足関節背屈強制にて疼痛を生じ,炎症の強い場合は関節腫脹もみられる.
関連リンク
- 今日の整形外科治療指針 第8版/肘頭骨折
- 今日の整形外科治療指針 第8版/有鈎骨鈎骨折
- 今日の整形外科治療指針 第8版/Bennett骨折,Roland骨折
- 今日の整形外科治療指針 第8版/舟状骨骨折,立方骨骨折
- 今日の整形外科治療指針 第8版/二分靭帯損傷,踵骨前方突起骨折
- 今日の整形外科治療指針 第8版/Lisfranc靭帯損傷
- 今日の整形外科治療指針 第8版/腓骨筋腱脱臼
- 今日の整形外科治療指針 第8版/足関節後方インピンジメント症候群
- 今日の整形外科治療指針 第8版/Os subfibulare障害, Os subtibiale障害, Os peroneum障害
- 今日の小児治療指針 第17版/膝痛(Osgood-Schlatter病などを含む)