緊急処置
【1】言葉が出にくい,話のつじつまが合わない,行動がおかしいなどの症状が急性に出現したら,大脳の疾患を疑い,1)現病歴や発症様式を本人・その場にいた者に確認し,2)迅速に画像診断を行う。
【2】失語・失行・失認は,急性発症の場合,それぞれの症候として出現する場合と,意識障害・注意障害,非特異的な言動の異常,混乱状態などで発症することもあり,精神疾患や認知症と誤認されることがあるので注意が必要。
診断のチェックポイント
●定義
❶失語:以下を満たす。
■脳損傷・脳疾患による。
■いったん獲得した言語機能が従前と比較して低下。
■記号としての言語の操作能力の障害(口頭でも,文字を用いても,同様に「言語」自体の理解and/or表出が障害される病態)。
❷失行:運動障害,感覚障害,運動-感覚の連携障害,意図の理解・やる気の問題などに帰すことのできない動作・行為の障害。
❸失認:視覚・聴覚・触覚など,特定の入