診療支援
診断

構音障害・言語障害
Speech and Language Disorders
苅安 誠
(京都先端科学大学教授)

緊急処置

【1】急性発症の不明瞭発話や発話停止は,脳虚血を疑い,神経学的評価と脳画像(CT・MRI)撮影を行う。

【2】薬物・中毒による場合には,胃洗浄,血液透析により,解毒をはかる。

診断のチェックポイント

定義

 構音と言語は,社会生活に欠かせない機能である。

❶構音:言葉を音声信号に変換する過程を指し,脳・神経系と口腔・咽喉頭の構造と感覚運動が関与する。呼気を動力源に声や雑音を作り,構音器官(唇顎・舌・軟口蓋・声帯)の高速運動により正確な言語音(母音・子音)を連ねた語を生成する。構音は,内在する言語の窓となる(図1)。

❷構音障害:音の誤りにより語が正確に相手に了解されない状態である。発達途上の構音の誤りや誤った構音操作(側音化構音などの異常構音)を含む機能性構音障害(語音症),先天性の形態異常や口腔中咽頭癌に伴う呼気の鼻漏れや構音困難(器質性構音障害),神経系の異常による運動障害性構音障害(

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