診療支援
診断

Crohn病
Crohn's Disease
鈴木 康夫
(東邦大学医療センター佐倉病院IBDセンター・センター長)

診断のポイント

【1】10~20歳台という若年時に発症,男性優位。

【2】慢性的に繰り返す腹痛と下痢。

【3】食欲低下と体重減少。

【4】発熱・貧血・低栄養・炎症反応高値。

【5】肛門病変:特に複雑性痔瘻。

緊急対応の判断基準

【1】潰瘍病変から生じる腸管穿孔:原則緊急手術が必要となってくる。

❶診断は腹膜刺激症状に合致した特徴的理学所見と血液検査で早期に疑い,腹部CTを実施し穿孔部位を確定する。

❷診断後は迅速に炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)外科治療専門施設に搬送する。

【2】腸管狭窄に伴う腸閉塞

❶軽度な場合は一時的絶飲食で改善を認める場合もあるが,高度な場合は入院加療にて絶飲食・静脈栄養管理と腸管減圧に努める。

❷改善が認められない場合は病変腸管部位の切除術が実施され,内視鏡的拡張術も有効である。

【3】高度な病変腸管に隣接した腹腔内膿瘍の肛門周囲膿瘍の形成:抗菌

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