診断のポイント
診断基準を表1図に示す。
【1】中高年女性に好発。
【2】血清胆道系酵素(ALP,γ-GTP)とIgMの上昇。
【3】抗ミトコンドリア抗体(AMA)陽性。
【4】肝組織で慢性非化膿性破壊性胆管炎(chronic non-suppurative destructive cholangitis:CNSDC)。
【5】Sjögren症候群,慢性甲状腺炎など自己免疫性疾患の合併。
症候の診かた
【1】皮膚瘙痒感:初発することが多い。
【2】疲労感,全身倦怠感:患者からの訴えは少ないが,症状が強いことも特徴である。
【3】門脈圧亢進症状:脾腫,食道胃静脈瘤など高頻度に出現する。
【4】皮膚黄色腫,骨粗鬆症:胆汁うっ滞の進行により,脂質異常症やビタミンDの吸収低下に伴い出現する。
【5】黄疸:肝不全徴候であり,出現後は進行性であることが多い。
【6】乾燥症状,関節痛:合併する他の自己免疫性疾患の症状を伴うこと
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