診療支援
診断

胆道感染症(胆管炎,胆囊炎)
Biliary infection (Cholecystitis and Cholangitis)
伊佐山 浩通
(順天堂大学大学院教授・消化器内科学)

診断のポイント

 「急性胆管炎・胆囊炎診療ガイドライン2018」に記載されている診断基準を,表12にそれぞれ示す。

【1】胆道系(肝内胆管・総胆管・胆囊)の拡張。

【2】感染徴候の存在:発熱,腹痛,黄疸(胆囊炎では認めない)。

【3】血液検査感染所見の異常:CRP上昇,WBC上昇,プロカルシトニン上昇。

【4】胆道系優位な肝胆道系酵素の上昇(胆囊炎では認めない):ALP,γ-GTP,AST,ALT。

【5】胆道系手術既往,ステント・ドレナージチューブの留置。

緊急対応の判断基準

【1】胆囊炎,胆管炎ともに緊急受診が多く,対応についてはガイドラインで示されている重症度に応じる(表34)。重症度による治療戦略については図12に記す。

【2】重症胆管炎・胆囊炎では緊急のドレナージが必要とされている。

【3】敗血症性ショックでは,全身管理が重要である。

【4】重症例での集中治療室での管理,緊急ドレナー

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