診療支援
診断

尿細管間質性腎炎
Tubulointerstitial Nephritis
西野 友哉
(長崎大学病院腎臓内科・教授)

診断のポイント

【1】尿細管間質性腎炎の病因は多彩である。

❶急性型

薬剤性:薬剤に対するアレルギー性のものが大部分を占める。ペニシリン系・セフェム系抗菌薬や非ステロイド系抗炎症薬,抗癌剤が代表的であるが,すべての薬が原因となりうる。古典的3主徴として,発熱,じん麻疹,好酸球増多が知られているが,すべてを呈する患者は5~10%にすぎない。

その他の原因:感染症や尿細管間質性腎炎ぶどう膜炎症候群(tubulointerstitial nephritis with uveitis syndrome:TINU症候群),全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE)やSjögren症候群などの膠原病がある。

❷慢性型:自己免疫性,遺伝性,代謝性,閉塞性尿路疾患,慢性の環境有害物質またはある種の薬物などが挙げられる。

【2】特異的な症状はなく,血清クレアチニン値の

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