診断のポイント
【1】60歳以上,高齢女性。
【2】背部痛,神経痛,脊髄麻痺の有無。
【3】X線写真,MRI読影。
【4】続発性骨量減少に伴う脆弱性骨折との鑑別。
【5】化膿性脊椎炎や脊椎転移癌などの破壊性脊椎症との鑑別。
症候の診かた
【1】骨折部位の自発痛,圧痛を呈する。特に寝返り,起き上がり,体動時に痛みが出る。椎間孔狭窄で神経痛が起こることもある。椎体後壁の圧潰が脊髄を圧迫すると下肢麻痺をきたす。
【2】一般には転倒,尻餅などの外傷で起こるが,骨粗鬆症が高度な場合にはくしゃみや,重量物をもって圧迫骨折をきたすこともある。きっかけが不明な場合もある。
【3】骨折が進行し楔状椎となれば後弯変形をきたす。その場合は傍脊柱筋の疲労,痛みを訴える。
検査所見とその読みかた
【1】放射線診断
❶椎体骨折評価基準(2012年度改訂版)が有用である。
■QM法(quantitative measurement):中点ポイン