診療支援
診断

先天性心疾患
Congenital Heart Disease
小野 博
(国立成育医療研究センター・循環器科診療部長)

診断のポイント

【1】新生児。

【2】チアノーゼ。

【3】心雑音。

【4】他臓器の奇形,特異顔貌。

緊急対応の判断基準

【1】チアノーゼ

❶肺動脈閉鎖症などの動脈管依存性疾患では,呼吸状態が安定していても,動脈管閉鎖に伴い,さらにチアノーゼが増悪する可能性もある。プロスタグランジンE1製剤の使用を考慮する。

❷完全大血管転位症ではバルーン心房中隔裂開術が必要なこともある。専門病院への搬送を考慮する。

【2】呼吸障害:原因が心疾患でなくても専門病院への搬送を考慮する必要がある。

❶肺静脈狭窄を伴う総肺静脈還流異常症は緊急対応が必要である。

❷動脈管開存症,心室中隔欠損症(大欠損孔)でも,新生児期に呼吸障害が出現することがあり,早期に治療が必要になることがある。

【3】進行性の代謝性アシドーシス

❶循環が破綻している可能性がある。左心低形成症候群,大動脈縮窄症,大動脈弓離断症では,動脈管が閉鎖してくると,代謝性アシドー

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら