診療支援
治療

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
restless legs syndrome (RLS)
水野創一
(福山医療センター・精神科医長(広島))
堀口 淳
(島根大学教授・精神医学)

◆疾患概念

【定義・病型】

 レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)(RLS)は,下肢を中心とした耐え難い不快な感覚が生じる疾患である.症状が夕方から夜にかけて強まることが多く,重度の不眠を生じるため,抑うつ気分や不安焦燥感,QOL低下などを伴うことが多い.「下肢の深部を虫が這うような」と形容される独特の感覚症状がメインであるために,病状を客観評価することが難しい.診断基準については,1995年に国際RLS研究班(IRLSSG)によって臨床症状の特徴に焦点を絞った診断基準が作成され,その後小改訂を受けて現在に至っている.しかし症状の多様性やRLSmimicsの存在などから,適切な診断や初期治療が行われているとはいい難いのが現状である.

【病態・病因】

 RLSには明らかな誘因なく発症する本態性RLSと,腎不全や鉄欠乏性貧血,妊娠などによって誘発される続発性RLSとに分類される.中核群とされる

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