【定義】
てんかん治療において,薬物療法は必須かつ基本的な手段であるが,その際に「発作」の抑制のために使用される薬物を抗てんかん薬(AED)と総称する.AEDの治療ターゲットは,「てんかん症候群」あるいはてんかん原性epileptogenesisに対する根源的な作用ではないので,てんかん性発作治療薬というニュアンスのほうが実質的である.
わが国でもいくつかの新規AEDが使用可能となり,AED療法のパラダイムは新たな展開を迎えている.このような現況を踏まえたうえで合理的薬物療法の実践のため,AEDの基礎的・臨床的なエッセンスを把握しておく意義は大きい.本項ではAEDの使用法,臨床適応,薬理学的特徴などについて記す.
【臨床薬理学的特徴】
現在,従来および新規AEDを合わせて20種類近くのAEDが認可されている.AEDは,バルビツール酸系,ヒダントイン系,ジベンゾジアゼピンおよびベンゾジアゼピン
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/ガバペンチン《ガバペン》
- 治療薬マニュアル2024/トピラマート《トピナ》
- 治療薬マニュアル2024/ラモトリギン《ラミクタール》
- 治療薬マニュアル2024/レベチラセタム《イーケプラ》
- 治療薬マニュアル2024/レベチラセタム《イーケプラ》
- 治療薬マニュアル2024/ルフィナミド《イノベロン》
- 治療薬マニュアル2024/スチリペントール《ディアコミット》
- 治療薬マニュアル2024/ラコサミド《ビムパット》
- 治療薬マニュアル2024/フェニトイン《アレビアチン ヒダントール》
- 治療薬マニュアル2024/カルバマゼピン《テグレトール》
- 治療薬マニュアル2024/バルプロ酸ナトリウム《セレニカ デパケン》
- 治療薬マニュアル2024/プリミドン《プリミドン》
- 今日の治療指針2024年版/ベンゾジアゼピン系薬物
- 臨床検査データブック 2023-2024/トロンボテスト〔TT〕
- 臨床検査データブック 2023-2024/CYP2D6遺伝子診断
- 新臨床内科学 第10版/4 抗菌薬の投与計画
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/抗不安薬
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/睡眠薬
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/ADHD治療薬
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/今後期待される抗精神病薬