◆定義
英国のローウェンフェルトによって子どものための精神療法として考案された技法を,スイスのカルフがユング心理学をもとにさらに発展・完成させた治療法である.内法57×72×7cmの内側を青く塗った箱に2/3ほど砂を入れ,その砂箱の中に種々のミニチュア玩具(人・動物・植物・乗り物・建造物・橋・柵・怪獣・ビー玉などのほかにタイル・ビーズなどの素材や石・貝殻・木片などの自然物,さらに綿や色とりどりの梱包用クッション材などの不定形のものもそろえておく)を用いて患者に好きなものを作らせる.なお,砂箱の内側を青く塗るのは,砂を掘ったときに川や海などの水を表現できるようにするためである.カルフは治療者と患者の人間関係を重視し,それを「母と子の一体性」という言葉で表現した.その治療関係を基盤とした「自由であると同時に保護された空間」のなかで,患者に内的イメージを表現する場を与えることにより,患者の無意識