適応
軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制 注意
1)アルツハイマー型認知症と診断された患者にのみ使用
2)本剤がアルツハイマー型認知症の病態そのものの進行を抑制するという成績は得られていない
3)アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患において,本剤の有効性は未確認
4)他の認知症性疾患との鑑別診断に留意
用法
1日8mg(1回4mgを1日2回)から開始,4週間後に1日16mg(1回8mgを1日2回)に増量.尚,症状に応じ1日24mg(1回12mgを1日2回)まで増量できるが,増量の際は変更前の用量で4週間以上投与した後に増量 注意
①1日8mg投与は有効用量ではなく,消化器系副作用の発現を抑える目的なので,原則として4週間を超えて使用しない
②中等度の肝障害(Child-Pugh分類B)では,4mgを1日1回から開始し少なくとも1週間投与した後,1日8mg(4mgを1日2回)を4週間以上投与し増量.但し,1日16mgを超えない
③副作用を軽減するため,食後投与が望ましい
④医療従事者,家族等の管理の下で投与
禁忌
過敏症
注意
〈基本〉
➊アルツハイマー型認知症では運転能力や機械操作能力が徐々に低下,又,投与によりめまい,眠気あり→運転注意
②アルツハイマー型認知症では,体重減少あり,又,本剤を含むChE阻害薬で,体重減少が報告→治療中は体重の変化に注意
③効果が認められない場合,漫然と投与しない
④他のAChE阻害作用を有する同効薬(ドネペジル等)と併用しない
〈適用上〉
➊OD錠舌の上にのせて唾液を浸潤させると崩壊→水なしで服用可能.又,水での服用も可能
➋OD錠寝たままの状態では,水なしで服用回避
患者背景
〈合併・既往〉
①心疾患(心筋梗塞,弁膜症,心筋症等)を有する患者や電解質異常(低カリウム血症等)(徐脈,心ブロック,QT延長等→重篤な不整脈に移行しないよう観察を十分に)
②洞不