診療支援
治療

ホモシスチン尿症
homocystinuria
大浦敏博
(仙台市立病院・臨床検査科)

 ホモシスチン尿症は,メチオニン(Met)の代謝産物であるホモシステイン(Hcy)が体内に蓄積するアミノ酸代謝異常症で,シスタチオニンβ合成酵素(CBS:cystathionine β-synthase)欠損によるⅠ型,コバラミン代謝異常によりMet合成酵素活性が低下するⅡ型,5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR:5,10-methylenetetrahydrofolate reductase)欠損によるⅢ型に分類される.Ⅱ型に関しては「ビタミン代謝異常」()参照.

Ⅰ.ホモシスチン尿症Ⅰ型(CBS欠損症)

●病態

・CBSの活性低下により高Hcy血症,高Met血症をきたすアミノ酸代謝異常症で,新生児マススクリーニングの対象疾患である.大量のビタミンB6の投与によりHcyが低下するビタミンB6反応型が存在する.

・主な臨床症状は①眼症状(水晶体亜脱臼),②骨格異常(マルファン症

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