●病態
・思春期の二次性徴の始まりと成熟は,視床下部から分泌される黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)が下垂体からのゴナドトロピン(LH,FSH)の分泌を刺激し,それが性腺(男子は精巣,女子は卵巣)に働いて性ホルモン(男子はテストステロン,女子はエストロゲン)の分泌を促進することにより起こる.
・低ゴナドトロピン性性腺機能低下症は,思春期年齢になっても二次性徴が発現しない病態で,中枢の性腺刺激ホルモン系の機能が低下することにより発症する.低ゴナドトロピン性性腺機能低下症には,成長ホルモン分泌不全性低身長症(GHD:growth hormone deficiency)に伴う複合型下垂体ホルモン欠損症(下垂体機能低下症),間脳・下垂体腫瘍,遺伝性のKallmann(カルマン)症候群や単独ゴナドトロピン欠損症などがある.
・遺伝性の原因に関しては,多くの遺伝子異常が報告されている.Kallmann
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