●病態
A.ブドウ糖産生の低下によるもの
・頻度的には幼児期のケトン性低血糖症が最多である.
・内分泌疾患(下垂体機能低下症・副腎機能低下症)や先天性代謝異常症に伴う場合もある.副腎機能低下症では,ヒドロコルチゾン治療中であっても,ストレス時には低血糖となる危険性がある.
・多くの場合,血中・尿中のケトン体が陽性となる.脂肪酸代謝異常症などでは,ケトン体陰性の場合もある.
B.ブドウ糖消費の亢進によるもの
・先天性高インスリン血症,インスリノーマ,ダンピング症候群,糖尿病治療中などのインスリン低血糖が該当する.
・原則として,血中・尿中のケトン体は陰性となる.
●治療方針
A.救急処置:低血糖の是正
10%または20%ブドウ糖を使用する.
Px処方例
20%ブドウ糖薬注 1~2.5mL/kg 4~5分かけて緩徐に静注
急速投与や高濃度のブドウ糖液投与は,過度の浸透圧の変化を引き起こす可能性があるので禁忌である.
関連リンク
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