診療支援
治療

小児のHIV感染症
HIV infection in childhood
田中瑞恵
(国立国際医療研究センター病院小児科)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

[感]後天性免疫不全症候群:5類

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●病態

A.病態

・HIV(human immunodeficiency virus,ヒト免疫不全ウイルス)は,主にCD4陽性Tリンパ球とマクロファージ系の細胞に感染するレトロウイルスである.

・HIVに感染すると進行性に免疫系が破壊されて,適切な治療がなされなければ,最終的には後天性免疫不全症候群(AIDS:acquired immunodeficiency syndrome)となり,日和見感染症や悪性腫瘍を発症する.

B.診断

・母子感染では,母体から児にHIV抗体が移行し,スクリーニング検査とウエスタンブロット法が偽陽性となるためPCR検査も併行して行う.

・1度陽性が検出された場合には再検し,2度陽性だっ

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?