診療支援
治療

好中球減少症
neutropenia
望月慎史
(広島大学小児科・講師)

●病態

・末梢血好中球絶対数が1,500/μL以下に減少した状態と定義されている.特に500/μL以下では易感染性を呈し,重症感染症の危険性が高くなる.

・小児期の好中球減少症の病因は多岐にわたるが,以下の3つに大別される.

 a)外因性障害:感染症(ウイルス性,細菌性,真菌性),免疫性好中球減少症(自己免疫性,同種免疫性),薬剤性好中球減少症,脾機能亢進症,ビタミンB12・葉酸欠乏など

 b)内因性障害:重症先天性好中球減少症,周期性好中球減少症など

 c)好中球減少を合併する症候群:Shwachman-Diamond(シュワッハマン・ダイアモンド)症候群,WHIM症候群(myelokathexis),糖原病Ib型,高IgM症候群,Barth症候群など

・感染性(特にウイルス性),薬剤性,免疫性の頻度が高い.感染性および薬剤性のほとんどは一過性で,免疫性好中球減少症も乳幼児期発症の場合は年齢とともに

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?