診療支援
治療

てんかん症候群
treatment of epilepsy syndromes in childhood
小林勝弘
(岡山大学大学院発達神経病態学・教授)

治療のポイント

・てんかん症候群の正確な診断が治療方針決定のために最も重要である.

・小児てんかんは良性経過をたどる病型と,きわめて難治な病型の両極端に分かれる.

・てんかん症候群に応じて一定の治療方針が定められる病型と,病状に応じた治療方針決定が必要な病型がある.

・難治てんかん症候群では早期に専門医へのコンサルトが望ましい.

●病態

・てんかん症候群とは,各種てんかんのなかでも臨床症状と脳波の両面からみた「脳波・臨床症候群(electroclinical syndrome)」と位置付けられる.

・てんかん症候群は全体として明確な特徴をもつ臨床疾患であり,好発年齢,発作型,特異的脳波パターンなどで総合診断する.

・てんかん症候群の診断は,治療・管理方針決定や予後予測において重要である.

・てんかん症候群のなかでもてんかん性脳症は,てんかん性活動そのものが基礎疾患のみで予想されるよりも重症な認知・行動の障害

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