ジストニアは原因により治療が異なるため,診断が重要となる.
●病態
・一次性ジストニア:遺伝性ジストニア,代謝疾患,変性疾患など.
・二次性ジストニア:周産期障害,感染性(脳炎脳症後遺症),外傷,脳腫瘍,脳血管障害など広範囲の中枢神経障害による.障害の分布,重症度などさまざま.
・急性発症のジストニア:ジストニア重複状態,薬剤性ジストニア.
●治療方針
A.二次性ジストニア
頻度が比較的高い.
1.薬物療法
推奨度は低い.
a.抗コリン薬 最も有効性が高い.
Px処方例
トリヘキシフェニジル薬 7歳で1日0.5mgより開始.幼児はさらに少量から開始する
b.筋弛緩剤
Px処方例
バクロフェン薬 小児では1日5mg 2回に分けて,幼児では1日2.5mg 2回に分けて
c.ベンゾジアゼピン系 比較的有効性は高い.
Px処方例
クロナゼパム薬 1日0.025~0.15mg/kg
眠気,気道分泌物には注意が必要.
d.L-ドパ製剤
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/トリヘキシフェニジル塩酸塩《アーテン》
- 治療薬マニュアル2024/バクロフェン《ギャバロン リオレサール》
- 治療薬マニュアル2024/クロナゼパム《ランドセン リボトリール》
- 治療薬マニュアル2024/レボドパ《ドパストン ドパゾール》
- 治療薬マニュアル2024/ジアゼパム《セルシン ホリゾン》
- 治療薬マニュアル2024/ジアゼパム《ダイアップ》
- 今日の治療指針2024年版/錐体外路症状
- 新臨床内科学 第10版/2 メージュ症候群
- 新臨床内科学 第10版/1 強直間代発作
- 新臨床内科学 第10版/5 振戦,不随意運動
- 今日の診断指針 第8版/ジストニア
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/求心路遮断性疼痛
- 今日の精神疾患治療指針 第2版/神経・筋肉系の心身症