診療支援
治療

電話による相談への対応
telephone consultation
橋本政樹
(はしもと小児科・院長(東京))

 小児における電話による相談への対応は小児科臨床として保険診療にあたる「電話再診」と,健全な発達発育を増進させる小児保健にあたる「電話相談」の2つに分けることができる.

A.電話再診(主訴がある児の対応)

 保険診療での電話再診は「医療機関で初診を受けた患者について,治療上の意見を求められた場合に,必要な指示をしたときには再診料を算定できる」とされている.患児が乳幼児の場合には乳幼児加算が算定でき,ほかに時間外加算・休日加算・深夜加算または夜間・早朝加算などが算定できる.

 対応にあたっては,以下の3点に注意しながら,対面診療とは異なる配慮が必要となる.第一は相手となる保護者の声の表情(声色)である.声の大きさはどうか,背後の音にも注意が必要である.背景から聞こえる乳幼児の泣き声の強さはどうか,周囲の状況はどうか,など注意して聞き取る必要がある.第二は緊急性の判断である.すぐ対応が必要かどうかで

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