災害共済給付制度とは,独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)と学校の設置者との契約(災害共済給付契約)により,学校の管理下における児童生徒などの災害(負傷,疾病,障害または死亡)に対して災害共済給付(医療費,障害見舞金又は死亡見舞金の支給)を行うものであり,その運営に要する経費を国,学校の設置者及び保護者(同意確認後)の三者で負担する互助共済制度である.
学校の管理下における災害は,いわゆる「不慮の事故」が多く,必ずしも学校側に責任があるとはいえないが,本制度では学校の責任の有無にかかわらず給付の対象とすること,低い掛金で厚い給付が受けられることなどにより学校事故を救済し,学校教育の円滑な実施に資することとしている.2018年度には,全国の学校などで児童生徒等総数の約95%にあたる約1,660万人が加入している(加入は任意).
またJSCでは,災害共済給付の実施によって得られる災害事故情報を活用して,事例・統計データの整理,分析及び調査・研究を行い,その成果を学校関係者などにわかりやすく提供することにより学校における事故防止のための取組を支援している.これらの情報や調査・研究の成果などは,JSCのウェブサイト「学校安全Web」にて提供している(https://www.jpnsport.go.jp/anzen/).
A.対象となる学校など
小学校,中学校,義務教育学校,高等学校,中等教育学校,高等専門学校,高等専修学校,特別支援学校,幼稚園,幼保連携型認定こども園,保育所などで国公私立は問わない.
B.対象となる「学校の管理下」の範囲
授業中(各教科・道徳・保育中・特別活動中など),課外指導中(部活動・水泳指導・生徒指導など),休憩時間中(昼休み・放課後など),登下校(園)中など
C.対象となる災害の範囲及び給付金額
その原因である事由が学校の管理下で生じた負傷・疾病〔た