●病態
・小児期から成長期に頻度の高い膝関節痛の原因としてはOsgood-Schlatter(オスグッド・シュラッター)病,Sinding-Larsen-Johansson(シンディング・ラーセン・ヨハンソン)病,有痛性分裂膝蓋骨,離断性骨軟骨炎,腸脛靭帯炎,鵞足炎,滑膜ヒダ障害,外側円板状半月板損傷などがあげられる.
・発育期には骨の成長に伴い,大腿四頭筋やハムストリングスの相対的なタイトネスが生じやすく,また骨端部や軟骨は成人に比べ力学的に脆弱である.これらの要因に先天的な解剖学的特徴やアライメント,スポーツによる繰り返しのストレスなどの因子が加わり,膝痛を引き起こす.
・Osgood-Schlatter病:成長期に大腿四頭筋の牽引力が力学的に脆弱な脛骨粗面の骨端部に繰り返し働くことで生じる,10~14歳の男子に好発する骨端症.
・Sinding-Larsen-Johansson病:10歳前後
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