●病態
・前足部内転,後足部内反,足全体の尖足を呈する.発生頻度は約1,000人に1人で,男女比は2:1で男子に多い.片側例と両側例はほぼ同数で左右も同数である.
・親,兄,姉が先天性内反足の場合には,発生頻度は10~20倍になるといわれているが関連する遺伝子は発見されていない.
・特発性と症候性に分類される.症候性は多発性関節拘縮症,筋緊張性ジストロフィー症,二分脊椎などに伴うもので,より重症である.
●治療方針
A.診断
視診だけではなく実際に触って,外反矯正や背屈してみることが重要である.重症例では外反矯正や背屈しようとしても20度以上変形が残存する.軽症例では中間位まで矯正できる場合もある.しかし正常な足では成人以上に背屈できるので,中間位まで矯正可能な場合でも放置せずに専門医に紹介すべきである.徒手矯正操作にて尖足がなく,前足部の内転のみがみられる場合は内転足である.子宮内での肢位によるこ