治療のポイント
・虫刺症には,ステロイド外用薬が有効である.
・ハチ刺され,ムカデ咬傷のとき,アナフィラキシーショックに注意をする.
・小児の場合,虫刺症後に伝染性膿痂疹を続発することがある.
・マダニ刺症の場合,虫体を摘除し,マダニ媒介感染症やアレルギーに注意する.
●病態
・刺症部位には,紅斑,丘疹が生じる.かゆみで,繰り返し掻破していると痒疹状の結節を生じる.小児に生じる虫刺され後の痒疹を小児ストロフルスとよぶ.
・小児の場合,虫刺症部位に著明な腫脹を生じることがある.顔を刺されると浮腫のため開眼できなくなったり,顔貌が変わったりすることがある.
・毛虫皮膚炎では,ばらまいたような孤立性丘疹が生じる.
・ノミ刺症の場合,主に下腿に丘疹,掻破痕がみられる.
●治療方針
治療方針はステロイド外用薬塗布である.かゆみがあれば,抗ヒスタミン薬内服を処方する.
ハチ刺されやムカデ咬傷のときに,呼吸困難や血圧低下,