●病態
A.麦粒腫(hordeolum)
・眼瞼の脂腺や汗腺に細菌が感染して発症する急性化膿性炎症.皮膚側,睫毛包およびZeis(ツァイス)腺,Moll(モル)腺が病巣の外麦粒腫が多く,Meibom(マイボーム)腺に感染する内麦粒腫はまれである.
・主な起炎菌は黄色および表皮ブドウ球菌.初期には眼瞼が腫脹,発赤し眼瞼縁に圧痛がある.腫脹が軽減するとともに硬結(膿瘍)が触知される.
B.霰粒腫(chalazion)
・Meibom腺梗塞をもとに眼瞼に生じる非感染性の炎症である.
・急性期には眼瞼の腫脹,発赤,脂質の漏出がみられ,疼痛を伴う.自然吸収がない例では腫脹などが軽減する一方,無痛性の結節(慢性肉芽腫)を生じる.
C.細菌性結膜炎(bacterial conjunctivitis)
・新生児では産道感染による淋菌性結膜炎やクラミジア結膜炎(新生児封入体結膜炎)に注意する.
・淋菌性結膜炎ではクリーム様の
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