診療支援
治療

在宅でのIVHの管理
石渡久子
(子ども在宅クリニックあおぞら診療所墨田・副院長(東京))

●病態

・短腸症候群をはじめとする消化器疾患を背景に経腸栄養が不可能あるいは不十分な場合,在宅でIVH(intravenous hyperalimentation,中心静脈栄養)管理を行う.悪性腫瘍末期で経口摂取が難しい場合にもIVH管理を行うことがある.

・在宅では日々の管理を医師や看護師だけでなく患者家族が行う場面があることが特徴であり,徹底した清潔操作による感染予防と閉塞予防が重要である.

●治療方針

A.医療機器と輸液製剤

 在宅でのIVH管理では,中心静脈ポートまたは皮下トンネルにカフを留置するタイプの中心静脈カテーテルを使用する.悪性腫瘍末期など全身状態が悪く使用期間が短い場合は,末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC:peripherally inserted central venous catheter)が選択される場合もある.

 現在,国内で在宅IVH管理に使用できるポンプには,テ

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