適応
以下の患者における高リン血症の改善:保存期及び透析中の慢性腎不全患者 注意血中Pの排泄を促進する薬剤ではないので,食事療法等によるP摂取制限を考慮
用法
1日3.0g 分3 食直後(増減) 注意2週間で効果ない場合は,投与を中止し,P摂取の制限等,他の適切な治療法に切り替える
禁忌
1)甲状腺機能低下症(Caの利用が亢進し,症状を増悪)
2)過敏症(炭酸Ca)
注意
〈基本〉
①定期的に血中P及びCa濃度を測定→慎重(血中Ca濃度上昇あり)
②長期投与の際は必要に応じ血中Mg濃度測定(血中Mg濃度上昇の恐れ)
患者背景
〈合併・既往〉
①薬物過敏症の既往歴
②心機能障害,肺機能障害(血中Ca濃度上昇により,心・肺機能を更に抑制し,症状増悪)
③便秘(Ca及びPの排泄が阻害され,血中P,Ca濃度上昇)
④高Ca血症:血中Ca濃度として11mg/dL以上(血中Ca濃度が更に上昇し,副作用が現れ易くなる)
⑤無酸症(本剤中の沈降炭酸Caの溶解性低下し,Pとの結合能低下し,効果が期待できない場合あり)
〈高齢〉減量等慎重に
相互
〈併用注意〉
1)テトラサイクリン系(テトラサイクリン塩酸塩,ミノサイクリン塩酸塩等),ニューキノロン系(ノルフロキサシン,オフロキサシン,レボフロキサシン等):本剤のキレート作用により,相互に吸収が低下,効果減弱→本剤服用後2時間以上間隔をあける等注意
2)ポリスチレンスルホン酸Na,ポリスチレンスルホン酸Ca:本剤の結合作用・体液のpH上昇により,併用薬剤の吸収・排泄に影響→慎重
3)キニジン:体液のpH上昇により,併用薬剤の吸収・排泄に影響→慎重
4)大量の牛乳:milk-alkali syndrome(高Ca血症,高窒素血症,アルカローシス等)あり→中止
5)活性型VD剤(アルファカルシドール,カルシトリオール等)はCaの吸収を促進するため,高Ca血症が現れ易くなる→これらの薬剤又は本剤を減
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