適応
1脳梗塞後遺症に伴う攻撃的行為,精神興奮,徘徊,せん妄の改善
2特発性ジスキネジア及びパーキンソニズムに伴うジスキネジア
用法
1日75~150mg 分3(増減) ►パーキンソニズムに伴うジスキネジアには,1回25mg 1日1回から開始が望ましい 注意
①主として腎臓から排泄されるが,高齢者では腎機能が低下していることが多いため,低用量(例えば1回25mg,1日1~2回)から投与を開始等慎重に
②1投与期間は,臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが,投与6週で効果が認められない場合は中止
禁忌
プロラクチン分泌性下垂体腫瘍(プロラクチノーマ)(悪化)
注意
〈基本〉
➊眠気,めまい,ふらつき等→運転不可
②制吐作用を有するため,他の薬剤に基づく中毒,腸閉塞,脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化あり注意
患者背景
〈合併・既往〉
①重篤な循環器障害(血圧低下が現れ易い)
②QT延長(悪化)
③著明な徐脈又は低K血症(QT延長を起こしやすい)
④褐色細胞腫の疑い(類似化合物であるスルピリドにより急激な昇圧発作が現れたとの報告)
⑤脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊(悪性症候群が起こり易い)
〈腎〉高い血中濃度が持続
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉非推奨(動物で乳汁中移行) 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉錐体外路症状等の副作用発現に注意(高い血中濃度が持続するおそれ)
相互
〈併用注意〉
1)QT延長を起こす薬剤(ハロペリドール等)(QT延長・心室性不整脈のおそれ)
2)ベンザミド系薬剤(メトクロプラミド,スルピリド等),フェノチアジン系薬剤(クロルプロマジン等),ブチロフェノン系薬剤(ハロペリドール等):内分泌機能異常,錐体外路症状が発現し易くなる(両剤ともに抗ドパミン作用を有するため,併用が強く現れる)
3)ドパミン作動薬(レボドパ等):相互に作用減弱
4)中枢神経抑制薬(バルビツール酸誘導体,麻酔薬等)(