適応
本態性高血圧症(軽症~中等症),狭心症,頻脈性不整脈
用法
1日1回30~60mg(増減) 注意
①褐色細胞腫の患者では,単独投与により急激に血圧が上昇する為,α遮断剤で初期治療後に投与し,常にα遮断剤を併用
②腎障害患者では血中濃度が高値になる為,Ccr値が50mL/分,糸球体濾過値が50mL/分以下の場合は,投与間隔を延長等慎重に投与
禁忌
1)気管支喘息,気管支痙攣,慢性閉塞性肺疾患の恐れ(気管支筋を収縮させ,喘息症状の誘発及び症状の悪化)
2)糖尿病性ケトアシドーシス,代謝性アシドーシス(心筋収縮力の抑制が増強)
3)高度の徐脈(著しい洞性徐脈),房室ブロック(Ⅱ,Ⅲ度),洞房ブロック,洞不全症候群(心刺激伝導の抑制により,症状悪化)
4)心原性ショック(心拍出量の抑制により,循環不全が悪化)
5)肺高血圧による右心不全(心拍出量の抑制により,症状悪化)
6)うっ血性心不全(心収縮力抑制作用により,症状悪化)
7)異型狭心症
8)未治療の褐色細胞腫
9)妊婦・妊娠
注意
〈基本〉
①投与が長期にわたる場合は,心機能検査(脈拍,血圧,心電図,X線等)を定期的に行う.特に徐脈及び低血圧を起こした場合は,減量又は中止.又,必要に応じアトロピンを使用.尚,肝機能,腎機能,血液像等に注意
➋類似化合物(プロプラノロール)を使用中の狭心症患者で,急に投与を中止したとき,症状が悪化したり,心筋梗塞を起こした症例が報告→休薬を要する場合は,徐々に減量し観察.又,医師の指示なしに中止しないよう注意.狭心症以外の適用,例えば不整脈で投与する場合でも,特に高齢者においては同様の注意
③甲状腺中毒症では,急に投与を中止すると症状を悪化させる為,休薬を要する場合は,徐々に減量し観察
④手術前48時間は投与しないが望ましい
➎めまい,ふらつき→投与中(特に投与初期)には運転注意
〈その他〉
①β遮断剤(プロプラノロール等)投与中では,