適応
狭心症 注意狭心症の発作寛解を目的とした治療には不適である為,速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用
用法
1回20mg 1日2回(増減) 効果不十分な場合は1回40mg1日2回まで増量出来る.但し,労作狭心症又は労作兼安静狭心症で発作回数及び運動耐容能の面で重症と判断された場合は1回40mg1日2回を投与出来る
禁忌
1)重篤な低血圧又は心原性ショック(血管拡張作用により更に血圧を低下させ,症状悪化)
2)閉塞隅角緑内障(眼圧を上昇)
3)頭部外傷又は脳出血(頭蓋内圧を上昇)
4)高度な貧血〔血圧低下により貧血症状(めまい,立ちくらみ等)を悪化〕
5)過敏症(硝酸・亜硝酸エステル系薬剤)
6)PDE5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィル,バルデナフィル,タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中
注意
〈基本〉
①投与に際しては,症状及び経過を観察し,狭心症発作が増悪等,効果が認められない場合は他の療法に切替
➋硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用中の患者で,急に投与を中止したとき症状悪化した症例が報告→休薬を要する場合は他剤との併用下で徐々に減量.又,患者に医師の指示なしに中止しないよう注意
③過度の血圧低下が起こった場合は,投与を中止し,下肢の挙上或いは昇圧剤の投与等処置
④起立性低血圧を起こすので注意
➎投与開始時には,他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用を起こす為,鎮痛剤を投与するか,減量又は中止等処置.又,これらの副作用のために注意力,集中力,反射運動能力等の低下→運転不可
〈その他〉
①使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し,耐薬性を生じ,作用減弱.尚,類似化合物(ニトログリセリン)の経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると,休薬時間を置くことにより,耐薬性が軽減でき