フルチカゾンプロピオン酸エステル《フルタイド》

適応

気管支喘息　注意

1)急性の発作に対しては，本剤を使用しないよう患者を指導

2)投与開始前には，患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておく．特に，喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しない

用法

1回100μg　1日2回　吸入(増減)　1日最高投与量：800μg　小児1回50μg　1日2回　吸入(増減)　1日最高投与量：200μg　〔200製剤は小児用量なし〕　注意症状寛解がみられた場合は，治療上必要最小限の用量で投与

禁忌

1)有効な抗菌薬の存在しない感染症，深在性真菌症(症状増悪)

2)過敏症

注意

〈基本〉

➊喘息症状が発現しないように維持目的で継続使用する薬剤なので，症状が無くても毎日規則正しく使用するよう患者を指導〔発現した発作を速やかに軽減する薬剤ではないので，発作発現時に使用する短時間作動型吸入β₂刺激薬(例：吸入用サルブタモール)等の適切な薬剤を処方〕

➋投与期間中に発現する急性発作には短時間作動型吸入β₂刺激薬等他の薬剤を使用するよう患者に注意．又，使用量増加や効果不十分な場合は，喘息管理が十分でないことが考えられるので，可及的速やかに医療機関を受診するよう患者に注意すると共に，生命を脅かす可能性があるので本剤の増量或いは気管支拡張剤・全身性ステロイド剤を短期間併用し，症状軽減に合わせて併用薬剤を徐々に減量

③感染を伴う喘息症状の増悪があればステロイド療法強化と感染症の治療を考慮

④突然中止により喘息の急激な悪化→中止は症状観察しながら徐々に減量

⑤全身性ステロイド剤と比較し可能性は低いが，吸入ステロイド剤投与により全身性作用(クッシング症候群，クッシング様症状，副腎皮質機能抑制，小児の成長遅延，骨密度の低下，白内障，緑内障，中心性漿液性網脈絡膜症を含む)発現の可能性→投与量は患者毎に喘息をコントロールできる最少用量に調節．特に長期間，大量投与の