診療支援
薬剤

イプラトロピウム臭化物水和物新様式E
1329・2259
ipratropium bromide hydrate
アトロベント Atrovent(帝人)
 エロゾル:1噴霧20μg(10mL/容器 200噴霧)

適応

以下の疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難等諸症状の寛解:気管支喘息,慢性気管支炎,肺気腫

用法

1回1~2噴射(20~40μg) 1日3~4回 吸入(増減)

禁忌

1)過敏症(本剤,アトロピン系薬剤)

2)閉塞隅角緑内障(眼圧上昇)

3)前立腺肥大症(排尿障害)

注意

〈適用上〉

➊薬剤交付時

a)吸入前:患者には添付の使用説明書を渡し,使用方法を十分指導.なお,1容器(10mL)で200回噴射可能

b)吸入時

1.吸入投与にのみ使用

2.散瞳作用があるので,眼に向けて噴射しない

3.本容器を初めて使用する場合は2回,3日間以上使用しなかった場合は1回,容器の底を上にして予備噴射を行ってから吸入

c)吸入後:吸入終了後はできるだけうがいをする

d)保管時:アダプターはときどき流水または温湯で洗浄し,十分に乾燥し清潔に保管

〈取扱上〉

➊温度が50℃以上のところに置かない

➋容器を火の中に入れない

➌容器はガスを出しきった状態で廃棄

➍容器は地方自治体により定められた方法にて廃棄

〈その他〉外国でネブライザーによるイプラトロピウムとサルブタモールの併用で,吸入液が眼に入った場合に急性閉塞隅角緑内障発現の報告.眼痛又は不快感,結膜うっ血による眼の充血と角膜浮腫を伴う霧視,光輪視又は着色像等の症状が認められた場合には,処置し,患者に眼科医の診察を受けさせる

患者背景

〈合併・既往〉

①上室性不整脈,又はその既往歴(上室性頻脈,心房細動等が発現することがある)

②開放隅角緑内障(抗コリン作用により眼圧が上昇し,症状を悪化させることがある)

〈妊婦〉妊B1有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈高齢〉用量並び投与間隔に留意等注意

副作用

〈重大〉

1)アナフィラキシー(蕁麻疹,血管浮腫,発疹,気管支痙攣,口腔咽頭浮腫等)→中止し処置

2)上室性頻脈,心房細動→中止し処置

〈その他〉

1)精神神経(頭痛,振戦,眩暈等)

2)消化器(嘔

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?