適応
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の寛解(長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合) 注意
1)慢性閉塞性肺疾患の症状の長期管理に用いる
2)慢性閉塞性肺疾患の増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない
3)気管支喘息治療の目的には使用しない
用法
1回1吸入 1日1回
禁忌
1)閉塞隅角緑内障(抗コリン作用により,眼圧上昇し症状悪化)
2)前立腺肥大等による排尿障害(抗コリン作用により,尿閉誘発)
3)過敏症
注意
〈基本〉
①用法・用量どおり正しく使用しても効果がない場合は,漫然と投与継続せず中止
②吸入後に気管支痙攣が現れることがあり,患者の生命が脅かされる可能性があるので,認められた場合には,直ちに本剤の投与を中止し,適切な処置
➌過度に本剤の使用を続けた場合,不整脈,場合により心停止を起こすおそれがあるので,用法及び用量を超えて投与しないよう患者に対し,本剤の過度の使用による危険性を理解させ,本剤を1日1回なるべく同じ時間帯に吸入するよう1日1回を超えて投与しないよう)注意を与える
〈適用上〉
➊薬剤交付時
a)吸入前
1.患者に使用説明書を渡し,使用方法を指導
2.防湿のためアルミ包装されているので,使用開始直前にアルミ包装を開封するよう指導
b)吸入時:本剤は口腔内への吸入投与にのみ使用すること(内服しても効果はみられない)
患者背景
〈合併・既往〉
①甲状腺機能亢進症(症状悪化)
②心疾患(抗コリン作用により心不全,心房細動,期外収縮が発現又は悪化.β2刺激作用により上室性頻脈,期外収縮等の不整脈が発現又は悪化.又,QT延長のおそれ)
③高血圧(血圧上昇)
④糖尿病(高用量のβ2刺激薬を投与で,血糖値上昇→血糖値をモニタリング等慎重に)
⑤前立腺肥大(排尿障害がある場合を除く)(排尿障害が発現)
⑥気管支喘息を合併した患者(気管支喘