適応
1急性膵炎(外傷性,術後及びERCP後の急性膵炎を含む),慢性再発性膵炎の急性増悪期
2急性循環不全(出血性ショック,細菌性ショック,外傷性ショック,熱傷性ショック)
注意〔急性循環不全〕以下の点に留意
1)投与は一般的なショックの治療法(輸液療法,酸素吸入,外科的処置,抗菌剤等)に代わるものではない
2)ショック症状が改善すれば,投与を中止
用法
1初期投与量として1回25,000~50,000単位を500mLの輸液で希釈し,1回当たり1~2時間かけて1日1~3回点滴静注.以後は症状の消退に応じて減量(増減) 21回100,000単位を500mLの輸液で希釈し,1回当たり1~2時間かけて1日1~3回点滴静注するか,又は,1回100,000単位を1日1~3回緩徐に静注(増減)
!警告
投与は緊急時に十分対応できる医療施設において,患者状態を観察しながら行う
禁忌
過敏症(ウリナスタチン製剤)
注意
〈基本〉白血球減少が現れる為,定期的に臨床検査等観察
患者背景
〈合併・既往〉
①薬物過敏症又はその既往歴
②過敏性素因
③過去にウリナスタチン製剤の投与歴(過敏症)
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止(動物で乳汁中移行する報告) 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉減量等注意
副作用
〈重大〉
1)ショック,アナフィラキシーショック→血圧降下,頻脈,胸内苦悶,呼吸困難,皮膚の潮紅,蕁麻疹等が現れた場合は中止し処置
2)白血球減少
〈その他〉
1)血液(白血球減少,好酸球増多)
2)肝臓(AST・ALTの上昇等)
3)過敏症(発疹,瘙痒感)
4)消化器(悪心・嘔吐,下痢等)
5)注射部位(血管痛,発赤,瘙痒感)
6)その他(発熱)
動態
(30万単位/10mLを静注)T1/2:約40分
作用
ヒトの尿から分離,精製した糖蛋白でトリプシンのみならず種々の膵酵素を阻害.その他リソソーム膜安定化作用,リソソーム酵素遊離抑制