シタグリプチンリン酸塩水和物《グラクティブ　ジャヌビア》

適応

2型糖尿病　注意適用は予め糖尿病治療の基本である食事療法，運動療法を十分に行った上で効果が不十分な場合に限り考慮

50mgを1日1回　►効果不十分な場合には，経過を十分に観察しながら100mg1日1回まで増量可　注意

①主に腎臓で排泄→腎機能障害では，以下を目安に用量調節

a)中等度：30≦Ccr＜50(男性：1.5＜Cr≦2.5，女性：1.3＜Cr≦2.0)→通常25mg1日1回，最大50mg1日1回

b)重度，末期腎不全：Ccr＜30(男性：Cr＞2.5，女性：Cr＞2.0)→通常12.5mg1日1回，最大25mg1日1回

②末期腎不全は血液透析との時間関係は問わない

1)過敏症

2)重症ケトーシス，糖尿病性昏睡又は前昏睡，1型糖尿病(輸液及びインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須→投与すべきでない)

3)重症感染症，手術前後，重篤な外傷(インスリン注射による血糖管理が望まれる→投与不適)

〈基本〉

➊使用にあたっては，患者に対し低血糖症状及びその対処方法について十分説明

②投与中は，血糖を定期的に検査すると共に，経過を十分に観察し，常に投与継続の必要性について注意を払う．3カ月投与しても効果不十分な場合，より適切と考えられる治療への変更を考慮

③腎機能障害では本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇の恐れあり→腎機能を定期的に検査することが望ましい

➍急性膵炎が現れることあり→持続的な激しい腹痛，嘔吐等の初期症状が現れた際は速やかに医師の診察を受けるよう指導

➎低血糖症状→運転注意

⑥本剤とGLP-1受容体作動薬はいずれもGLP-1受容体を介した血糖降下作用を有する．両剤を併用した際の臨床試験成績は無く，有効性及び安全性は未確認

〈合併・既往〉

①低血糖を起こす恐れのある次の患者又は状態

a)脳下垂体機能不全又は副腎機能不全

b)栄養不良状態，飢餓状態，不規則な食事摂取，食事摂取量の不