適応
1更年期障害,腟炎(高齢者,小児及び非特異性),子宮頸管炎並びに子宮腟部びらん
2〔0.5・1mg〕老人性骨粗鬆症
用法
11回0.1~1mg 1日1~2回(増減) 21回1mg 1日2回(増減) 注意老人性骨粗鬆症に投与する場合,投与6カ月~1年後に骨密度を測定し,効果が認められない場合には投与を中止し,他の療法を考慮
禁忌
1)エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌,子宮内膜癌)及びその疑い(悪化,顕性化を促す)
2)乳癌の既往(再発)
3)未治療の子宮内膜増殖症(細胞異型を伴う場合あり)
4)血栓性静脈炎,肺塞栓症又はその既往(血栓形成傾向が増強)
5)動脈性の血栓塞栓疾患(例えば冠動脈性心疾患,脳卒中)又はその既往
6)重篤な肝障害(増悪)
7)診断の確定していない異常性器出血(子宮内膜癌による場合は悪化,顕性化を促す)
8)妊婦・妊娠
注意
〈基本〉
➊外国で卵胞ホルモン剤と黄体ホルモン剤を長期併用した女性では,乳癌になる危険性が対照群の女性と比較して高くなり,その危険性は併用期間が長期になるに従って高くなるとの報告→患者に対して本剤のリスクとベネフィットについて十分な説明と共に必要最小限の使用にとどめ,漫然と長期投与を行わない
②女性に投与する際は投与前に病歴,家族素因等の問診,乳房検診並びに婦人科検診(子宮を有する患者では子宮内膜細胞診及び超音波検査による子宮内膜厚の測定を含む),投与開始後は定期的に乳房検診並びに婦人科検診
〈適用上〉生理的月経の発現障害を及ぼすような投与回避 〈その他〉
①ホルモン補充療法(HRT)と子宮内膜癌の危険性:卵胞ホルモン剤を長期間(約1年以上)使用した閉経期以後の女性では,子宮内膜癌になる危険性が対照群の女性と比較して高く,この危険性は,使用期間に相関して上昇し(1~5年間で2.8倍,10年以上で9.5倍),黄体ホルモン剤の併用により抑えられる(対照群と比較し