適応
慢性肝障害時における脳症の改善
用法
末梢静脈:1回500~1,000mL 点滴静注(増減) 投与速度:500mL当たり180~300分を基準 IVH:500~1,000mLを糖質輸液等に混和し,24時間かけて中心静脈内に維持注入
禁忌
1)重篤な腎障害(透析又は血液ろ過患者を除く)(水分の過剰状態,尿素等が滞留し症状悪化)
2)アミノ酸代謝異常(アミノ酸が代謝されず症状悪化)
注意
〈基本〉透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害のある患者における,尿素等の除去量,蓄積量は透析の方法及び病態によって異なる.血液生化学検査,酸塩基平衡,体液バランス等の評価により患者の状態を確認した上で投与開始及び継続の可否を判断 〈適用上〉
①Na約14mEq/L,Cl約94mEq/Lを含有→電解質バランスに注意(大量投与時又は電解質液併用時)
②結晶析出→常温で振盪
③着色防止のため,外袋は使用時まで開封しない(脱酸素剤封入)
患者背景
〈合併・既往〉
①高度のアシドーシス(悪化)
②うっ血性心不全(悪化)
〈腎〉
①重篤な腎障害の患者(透析又は血液ろ過を実施している患者を除く):禁忌
②透析又は血液ろ過を実施している重篤な腎障害(アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留)
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉減量等注意
過量投与
窒素源の経口摂取に加えて本剤を含むアミノ酸製剤を投与したところ(窒素源の総投与量160g),高アンモニア血症を呈したとの報告
副作用
〈重大〉
1)低血糖:頻度不明(速やかにブドウ糖注射液を投与.また栄養管理を十分に)
2)高アンモニア血症:頻度不明(本剤を含む窒素源の投与を中止し処置)
〈その他〉中止等処置
1)過敏症(発疹)
2)消化器(悪心・嘔吐)
3)循環器(胸部不快感,動悸)
4)代謝異常(一過性に血中アンモニア値が上昇)
5)大量・急速投与(アシドー