診療支援
薬剤

(合剤)腹膜透析液E
エクストラニール Extraneal(バクスター)  342
 :1.5・2.0L 液(排液用バッグ付):1.5・2.0L
 組成〔(g/L)イコデキストリン75,塩化ナトリウム5.35,乳酸ナトリウム4.48,塩化カルシウム0.257,塩化マグネシウム0.051 (電解質濃度:mEq/L)Naイオン132,Caイオン3.5,Mgイオン0.5,Clイオン96,乳酸イオン40〕
ニコペリック( テルモ)

適応

慢性腎不全における腹膜透析 注意

1)本剤及びブドウ糖含有腹膜透析液それぞれの貯留時間と除水量の関係を十分理解し,透析液を選択及び処方.但し,使用は1日1回のみ

2)CAPD用腹膜透析液における用法・用量の範囲で適正に処方し,溢水と透析不足の原因となる食事内容やカテーテルトラブル等を排除した上でこれらの症状が改善されない患者に本剤を適用する時は,必ず腹膜平衡試験(PET)等必要な検査を行いCAPD治療中止対象患者でないことを確認.本剤適用後も定期的にPETを実施し,必要に応じCAPDの一時中止等の処置〔この際,被嚢性腹膜硬化症(EPS)予防のためのCAPD中止基準指針が参考になる〕

用法

1日1回のみ使用.通常,1日3~5回交換のうち1回の交換において本剤1.5~2Lを腹腔内に注入し,8~12時間滞液し,効果期待後に排液除去 ►本剤以外の交換にはブドウ糖含有腹膜透析液を使用 ►注入量及び滞液時間は,症状,血液生化学値,体液平衡,年齢,体重等を考慮(増減) ►注入及び排液速度は通常300mL/分以下 注意

①1日1回のみ使用

②1.36及び2.27%ブドウ糖含有腹膜透析液使用時に比べ,限外濾過量が増加→脱水症状を起こさないよう,組み合わせて使用するブドウ糖含有腹膜透析液のブドウ糖濃度を併せて見直す

禁忌

1)過敏症(トウモロコシデンプン由来物質)

2)糖原病(マルターゼ欠損のため)

3)横隔膜欠損(胸腔へ移行し,呼吸困難が誘発)

4)腹部に挫滅傷又は熱傷(それらの治療を妨げる)

5)高度の腹膜癒着(腹膜の透過効率が低下)

6)尿毒症に起因する以外の出血性素因(出血により蛋白喪失が亢進し,全身状態悪化)

7)乳酸代謝障害の疑い(乳酸アシドーシスが誘発)

注意

〈基本〉

①注入液,排液の出納に注意

②投与初期は,水分摂取量及び透析液の組合せによる除水量の管理に十分注意

③投与開始は,医療機関において医師により,又

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?