適応
以下の疾患における尿毒症症状の改善及び透析導入の遅延:慢性腎不全(進行性) 注意
1)進行性の慢性腎不全と診断された保存療法期の患者を対象→適用前に血清Crの上昇により進行性の慢性腎不全であることを確認した上で適用を考慮
2)透析導入の遅延に関しては,本剤適用前の血清Crの上昇の割合が中等度以上(1カ月当たりの「1/血清Cr」の変化が0.01dL/mg以上)であることを確認した上で適用を考慮.これに相当する血清Cr値の変化の目安は以下のとおり(1カ月前の血清Cr値→現在の血清Cr値:2.9mg/dL→3.0mg/dL,4.8mg/dL→5.0mg/dL,6.5mg/dL→7.0mg/dL)
用法
1日6g 分3 注意投与開始後6カ月を目標に投与継続の適否を検討→改善が見られない場合には,中止又は他の療法を考慮する等の処置
禁忌
消化管に通過障害(排泄に支障)
注意
〈基本〉
①改善が望めない状態に至った時→透析療法導入等の処置
②他剤併用の場合,本剤は吸着剤であることを考慮し,同時服用は避ける
③ビタミンやホルモン等の生体内における恒常性については,これまでに特記すべき異常は認められていないが,本剤は吸着剤であることを考慮して,特に長期投与の際は全身状態等に注意
〈適用上〉〔速崩錠〕口の中に入れ,水で崩壊させてから飲み込む
患者背景
〈合併・既往〉
①消化管潰瘍,食道静脈瘤(固体のまま通過するので患部を刺激)
②便秘を起こしやすい(便秘を増悪,又肝障害を有する患者では血中アンモニア値の上昇)
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉慎重に
副作用
〈その他〉減量,休薬等処置
1)皮膚(瘙痒感,皮疹)
2)消化器(便秘,食欲不振,悪心・嘔吐,腹部膨満感,胃重感,腹痛,下痢)
動態
吸収:生体内にほとんど吸収されず糞便中に排泄
作用
慢性腎不全における尿毒症毒素を消化管内