適応
〈適応菌種〉本剤に感性の大腸菌,シトロバクター属,クレブシエラ属,エンテロバクター属,アシネトバクター属(但し,他の抗菌薬に耐性を示した菌株に限る) 〈適応症〉深在性皮膚感染症,慢性膿皮症,外傷・熱傷及び手術創等の二次感染,びらん・潰瘍の二次感染,腹膜炎,腹腔内膿瘍,胆嚢炎 注意βラクタム系,フルオロキノロン系及びアミノ配糖体系のうち2系統以上に耐性を示した菌株であり,抗菌活性を示す他剤が使用できない場合にのみ使用
用法
初回用量100mgを30~60分かけて点滴静注,以後12時間毎に50mgを30~60分かけて点滴静注 注意
①耐性菌の発現を防ぐ為,以下のことに注意
a)投与期間は5~14日間が推奨→感染部位,重症度,患者の症状等を考慮し,適切な時期に本剤の継続投与が必要か否かを判定し,疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめる
b)28日間を超えて投与した場合の本剤の有効性及び安全性は未確立
②高度な肝機能障害では,初回100mgを投与した後,12時間後からの投与では25mgに投与量を減らす等慎重に投与し,投与期間中は臨床症状を注意深く観察
③本剤は緑膿菌に対して抗菌活性を示さない為,緑膿菌との重複感染が明らかである場合,抗緑膿菌作用を有する抗菌薬と併用
!警告
本剤の耐性菌の発現を防ぐため,適応注意,用法注意,注意〈基本〉を熟読の上,適正使用に努める
禁忌
過敏症
注意
〈基本〉
①感染症の治療に十分な知識と経験を持つ医師又はその指導の下で行う
②海外第Ⅲ相及び第Ⅳ相臨床試験の計13比較対照試験を集計して解析した結果,本剤投与群の死亡率は4.0%(150/3,788例),対照薬群では3.0%(110/3,646例)と本剤投与群での死亡率が高かった.又,メタ・アナリシスの手法を用いて推定した死亡率の差は0.6%(95%信頼区間0.1~1.2%)であったが,本剤と死亡との関連性は明らかでは