診療支援
薬剤

メルファラン新様式EH
4219
melphalan(L-PAM)
アルケラン Alkeran(サンドP)
 :2mg

適応

多発性骨髄腫の自覚的並びに他覚的症状の寛解

用法

①1日1回2~4mg 連日

②1日1回6~10mg 4~10日間(総量:40~60mg) 休薬して骨髄機能の回復を待ち(通常2~6週間),1日2mgの維持量を投与

③1日1回6~12mg 4~10日間(総量:40~60mg) 休薬して骨髄機能の回復を待ち(通常2~6週間),同様を反復

►投与中は頻回に血液検査を行い,特に白血球数,血小板数を指標として増減,又は休薬 注意骨髄制御→血液検査を十分に行う.白血球数3,000/mm3以下又は血小板数10万/mm3以下に減少の場合→骨髄機能回復するまで減量,休薬

禁忌

1)白血球数2,000/mm3以下又は血小板数5万/mm3以下に減少した患者(致死的な感染症誘発や出血傾向増大の危険性が高くなる)

2)過敏症

注意

〈基本〉

①骨髄抑制→投与中は血液検査し,状態を十分観察

②骨髄異形成症候群(MDS),急性白血病が発生の報告→投与の際は有益性及び危険性を考慮

〈その他〉染色体異常の報告

患者背景

〈合併・既往〉

①他の化学療法薬の投与中又は投与直後或いは放射線照射中又は照射直後(重症の骨髄抑制)

②感染症(増悪)

③尿毒症(本剤の毒性増大)→適宜減量

〈腎〉腎機能障害(クリアランス低下による副作用増強の恐れ)→投与量過多にならないよう考慮 〈生殖〉

避妊(女性)

避妊(男性)(動物で遺伝毒性)

〈妊婦〉妊D非推奨.妊娠中に使用する場合,又は使用中に妊娠した場合は,胎児に異常が生じる可能性を説明(動物で催奇形性,他のアルキル化剤:シクロホスファミドで催奇形性を疑う報告) 〈授乳婦〉非推奨 〈小児〉臨床試験は未実施 〈高齢〉慎重に.主に腎排泄→高い血中濃度持続

相互

飲食物

過量投与

〈症状〉初期症状は悪心,嘔吐,下痢.主な副作用は白血球減少,血小板減少,貧血を来す骨髄抑制 〈処置〉血液透析により除去されない.過量投与が疑われた

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?