適応
以下の疾患の自覚的・他覚的症状の寛解及び改善
1胃癌,肺癌,乳癌,卵巣癌,悪性リンパ腫
2急性白血病
用法
1①1日40~50mg(0.8~1.0mg/kg) 1週間に2回(1,2日連日又は1,4日) 静脈内へワンショット又は点滴 ②1日20mg(0.4mg/kg) 7日間連日静脈内へワンショット又は点滴後,7日間休薬 これを反復 21日20mg(0.4mg/kg) 10~15日間連日 静脈内へワンショット又は点滴 ►1Vに生食液又は,5%ブドウ糖液10mLを加えて溶解
禁忌
1)心機能異常又はその既往歴(心筋障害発現)
2)重篤な過敏症
注意
〈基本〉
①骨髄機能抑制,心筋障害等の重篤な副作用の恐れ→頻回に臨床検査(血液検査,肝機能・腎機能検査,心機能検査等)→異常で減量,休薬等処置.投与が長期間にわたると副作用が強く現れ遷延性に推移→慎重に
②アントラサイクリン系薬剤投与後症例に本剤を投与する場合,本剤の投与総量が600mg以上になると心電図異常の発現頻度増加→注意
③急性白血病の治療の場合,末梢血液及び骨髄所見を随時検査し,投与期間を短縮又は延長
④感染症,出血傾向の発現又は増悪に注意
⑤小児へは副作用に特に注意し慎重に
⑥小児及び生殖可能な年齢へは性腺に対する影響を考慮
〈適用上〉
①投与経路:皮下・筋注しない
②投与時
a)静注により血管痛,静脈炎等→注射部位,注射方法等に注意
b)静注に際し,薬液が血管外に漏れると注射部位中心に炎症のおそれ→慎重に
溶解溶解後速やかに使用
配合溶解時のpHが高いと濁りを生じることあり→pH7以上の注射剤と配合回避
〈小児〉未確立 〈妊婦〉有益のみ(動物で胎仔毒性) 〈高齢〉用量に留意して慎重に
相互
〈併用注意〉
1)投与前の心臓部或いは縦隔への放射線照射,アントラサイクリン系薬剤等潜在的に心毒性を有する他の抗悪性腫瘍剤:心筋障害増強
2)他の抗悪性腫瘍剤,放射線照射:骨髄機能
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