診療支援
薬剤

ミトキサントロン塩酸塩新様式H
4291
mitoxantrone hydrochloride(MIT)
ノバントロン Novantron(あすか)
 :10・20mg/5・10mL/V

適応

1急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)

2悪性リンパ腫,乳癌

3肝細胞癌

用法

11日1回2~5mg/m2 5日間連続 3~4週間隔でゆっくり静注 21日1回2~4mg/m2を5日間連続,或いは1回8~14mg/m2,3~4週間隔でゆっくり静注 31日1回6~12mg/m2を3~4週間隔でゆっくり静注 ►年齢,症状により(増減) 注意

①静注時は,希釈液を3分以上かけてゆっくり投与

②点滴静注時は,30分以上かけて投与

禁忌

1)心機能異常又はその既往歴(心筋障害が現れる)

2)重篤な過敏症

注意

〈基本〉

①骨髄機能抑制,心筋障害等の重篤な副作用あり

a)緊急処置できる医療施設及び癌化学療法に十分な経験を持つ医師の下,投与が適切と判断される症例についてのみ投与

b)頻回な臨床検査(血液検査,肝機能・腎機能検査,心機能検査等)実施.心電図による心機能検査は原則としてコース(通常3~4週)毎に実施.又長期間使用では,副作用が強く現れ遷延性に推移あり→慎重に

c)従前にアントラサイクリン系薬剤使用症例では,本剤投与量の多少にかかわらず心筋障害を起こすことあり→心機能検査を頻回に行い,異常時は中止

②従前にアントラサイクリン系薬剤を使用していない症例では,本剤総投与量が160mg/m2,及び従前にアントラサイクリン系薬剤使用症例では,総投与量が100mg/m2を超えると,うっ血性心不全等の重篤な心障害の恐れ

③感染症,出血傾向の発現又は増悪に十分注意

④免疫機能が抑制された患者へ生ワクチン接種で,ワクチン由来の感染を増強又は持続の恐れ.投与中に生ワクチンを接種しない

〈適用上〉

調製時

a)配合pHの高い薬剤及びβ-ラクタム環を有する抗生物質との配合で沈殿→混注回避.又ヘパリンと結合し混注時沈殿の可能性→混注回避

b)希釈方法

1.溶解静注:必要量を注射用水,生食液,5%ブドウ糖,20mL以上で希釈

2.溶解

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