適応
破傷風の発症予防並びに発症後の症状軽減のための治療
用法
〔予防〕通常:250IU 静注・点滴静注 重症の外傷例:1,500IU 広範な第Ⅱ度熱傷等:適宜反復投与 〔治療〕軽~中等症例:1,500~3,000IU 重症例:3,000~4,500IU 静注・点滴静注 ►直接静注する場合は,極めて徐々に 注意急速に注射すると血圧降下を起こす可能性(低・無ガンマグロブリン血症の患者に注意)
禁忌
本剤の成分にショックの既往歴
注意
〈基本〉
①血漿分画製剤共通事項→ 1.患者への説明参照
②抗A及び抗B血液型抗体を有する→O型以外の患者への大量投与で溶血性貧血を起こすことあり
③不溶物の認められるもの,混濁しているものは使用不可
〈検査〉供血者由来の免疫抗体が含まれているので臨床診断には注意 〈その他〉〔記録の保存〕血漿分画製剤共通事項→ 2.記録の保存参照
溶解残液は使用不可(細菌の増殖に好適な蛋白で保存剤非含有)
〈適用上〉
①調製時:生理食塩液,ソルビトール加電解質液等の中性に近い輸液・補液剤以外の他剤との混合注射を避ける
②投与時
a)不溶物の認められるもの又は混濁しているものは使用不可
b)使用後の残液は細菌汚染の恐れがあるので使用不可.本剤は細菌の増殖に好適な蛋白で保存剤非含有
患者背景
〈合併・既往〉
①本剤の成分に対し過敏症の既往歴:不可(やむを得ない場合を除く)
②IgA欠損症(抗IgA抗体保有者では過敏反応の恐れ)
③溶血性・失血性貧血(ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状)
④免疫不全・免疫抑制状態(ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない.感染した場合には,持続性の貧血)
⑤遺伝性果糖不耐症(添加剤のソルビトールの代謝物の果糖が代謝されず,低血糖,肝不全,腎不全等誘発の恐れ)
〈腎〉腎機能を悪化させる恐れ