適応
鉄欠乏性貧血
用法
1日40~120mg(鉄として) 2分以上かけて徐々に静注(増減) ►経口鉄剤の投与困難又は不適当な場合に限り使用 注意予め必要鉄量を算出し,投与中も定期的に血液検査を実施し,フェリチン値等を確認するなど過量投与とならないよう注意 ►総投与鉄量(mg)=〔2.72(16-治療前Hb値g/dL)+17〕×(体重kg)
禁忌
1)鉄欠乏状態にない患者(鉄過剰症の恐れ)
2)重篤な肝障害
3)過敏症
注意
〈基本〉
①経口鉄剤の投与が困難又は不適当な場合に限り使用
②効果が得られない場合は中止→合併症等について検索
〈適用上〉
①調製時
a)配合pH等の変化により配合変化が起こり易い→他の薬剤との配合注意
溶解希釈する場合→通常用時10~20%ブドウ糖で5~10倍に希釈
②投与時
a)注射速度に留意
b)血管外漏出に十分注意→血管外漏出の場合には,漏出部位周辺に色素沈着あり.又,疼痛,知覚異常,腫脹等の局所刺激.このような場合には温湿布(疼痛,腫脹等の急性炎症症状が強い場合には冷湿布により急性症状がおさまった後),マッサージ等をして吸収を促進させる等処置
患者背景
〈合併・既往〉発作性夜間血色素尿症(溶血誘発)
〈腎〉悪化 〈肝〉重篤な肝障害:禁忌(増悪)
〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止 〈高齢〉用量に留意
副作用
〈重大〉
1)ショック(脈拍異常,血圧低下,呼吸困難,不快感,胸内苦悶感,悪心・嘔吐等)
2)骨軟化症(長期投与により骨痛,関節痛等を伴う骨軟化症)
〈その他〉
1)過敏症(発疹)
2)肝臓(AST・ALT上昇)
3)消化器(悪心,嘔気)
4)精神神経(頭痛,頭重,めまい,倦怠感)
5)その他〔発熱,熱感,悪寒,心悸亢進,顔面紅潮,低P血症,四肢のしびれ感,疼痛(四肢痛,関節痛,背部痛,胸痛等),着色尿〕
動態
Tmax:静注後,血清鉄は急激に上昇,数時間で基準値に戻る
作用
コロイド性