適応
アルコール依存症患者における飲酒量の低減 注意
1)アルコール依存症の治療目標は,原則,断酒の達成とその継続である.アルコール依存症に伴う精神・身体症状及び患者の意思を総合的に勘案し,断酒ではなく飲酒量低減を治療目標とする事が適切と判断された患者に対して投与
2)アルコール依存症治療の主体は心理社会的治療である事から,服薬遵守及び飲酒量の低減を目的とした心理社会的治療と併用する.服薬遵守及び飲酒量の低減を目的とした心理社会的治療と併用していない場合の有効性は未確立
3)アルコール依存症の診断は,国際疾病分類等の適切な診断基準に基づき慎重に実施し,基準を満たす場合にのみ投与
4)習慣的に多量飲酒が認められる患者に使用.その目安は純アルコールとして1日平均男性60g超,女性40g超の飲酒量
5)緊急の治療を要するアルコール離脱症状(幻覚,痙攣,振戦せん妄等)を呈している患者では,離脱症状に対する治療が終了してから使用(緊急の治療を要するアルコール離脱症状が認められる患者への安全性及び有効性は未確立)
6)飲酒量低減治療の意思のある患者にのみ使用
用法
1回10mgを飲酒の1~2時間前に経口.但し1日1回まで.症状により適宜増可 ►1日量は20mgを超えない 注意
①服薬せずに飲酒し始めた場合は気付いた時点で直ちに服薬.但し,飲酒終了後には服薬しない
②重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)には1日最高用量を10mgとする.軽度及び中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類A及びB)並びに重度の腎機能障害(eGFR 30mL/min/1.73m2未満)では,20mgに増量する場合は状態を観察しながら慎重に
禁忌
1)過敏症
2)オピオイド系薬剤(鎮痛,麻酔)を投与中又は投与中止後1週間以内の患者
3)オピオイドの依存症又は離脱の急性症状患者〔オピオイドの離脱症状(又はその悪化)の発現〕
注意
〈基