診療支援
薬剤

(合剤)L-アルギニン・L-アルギニン塩酸塩新様式
L-arginine・L-arginine hydrochloride
アルギU Argi-U(EA)  3999
 配合顆粒:1.3g中 L-アルギニン塩酸塩605mg,L-アルギニン500mg(L-アルギニンとして計1,000mg)

適応

以下の疾患における血中アンモニア濃度の上昇抑制:先天性尿素サイクル異常症〔カルバミルリン酸合成酵素欠損症,オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症,アルギニノコハク酸合成酵素欠損症(シトルリン血症),アルギニノコハク酸分解酵素欠損症(アルギニノコハク酸尿症)〕又はリジン尿性蛋白不耐症(但し,アルギニンの吸収阻害が強い患者を除く) 注意

1)先天性尿素サイクル異常症(アルギナーゼ欠損症を除く)又はリジン尿性蛋白不耐症(但し,アルギニンの吸収阻害が強い患者を除く)と診断された患者に投与

2)本剤適用患者の維持期(高アンモニア血症による非発作時)の基本は栄養治療→食事管理(低蛋白食)及び必須アミノ酸補給等の十分な栄養管理下に投与する必要があるので食事指導を実施

用法

1日0.15~0.50g(L-アルギニンとして0.12~0.38g)/kg 分3~6(増減) ►少量より開始し,血中アンモニア濃度,自他覚症状等を参考に十分な効果が得られるまで漸増 ►食事管理(低蛋白食)及び必須アミノ酸補給等の十分な栄養管理の下に投与 注意

①風邪,過激な運動,食事及び便秘等により高アンモニア血症が悪化→適宜増量.又,急激に血中アンモニア濃度が上昇した場合はアルギニン注或いは他の治療法を検討

禁忌

1)アルギナーゼ欠損症(アルギニン血症増悪)

2)リジン尿性蛋白不耐症でアルギニンの吸収阻害の程度が大きい患者(下痢発現)

患者背景

〈妊婦〉有益のみ 〈授乳婦〉有益性を考慮して継続又は中止

副作用

1)消化器(嘔吐,下痢,悪心・嘔気)

2)皮膚(瘙痒感)

3)肝臓〔肝機能異常(AST・ALT・Al-P上昇)〕

4)精神神経(眠気)

作用

アルギニンを外部から補充することにより,残存酵素が活性化され尿素サイクルが円滑に回転して,尿中排泄性の高い尿素,シトルリン,アルギニノコハク酸による窒素排泄の促進により血中アンモニアを減少

構造式

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