診療支援
薬剤

ボセンタン水和物
219
bosentan hydrate
トラクリア Tracleer(ヤンセン)
 :62.5mg(ボセンタンとして)
ボセンタン(62.5 各社,DS6.25% 持田販売)

適応

1肺動脈性肺高血圧症(WHO機能分類クラスⅡ,Ⅲ及びⅣ)

2全身性強皮症における手指潰瘍の発症抑制(但し手指潰瘍を現在有している,又は手指潰瘍の既往歴のある場合に限る)

注意1

1)特発性又は遺伝性肺動脈性肺高血圧症及び結合組織病に伴う肺動脈性肺高血圧症以外の肺動脈性肺高血圧症における有効性・安全性は未確立

2)最新の治療ガイドラインを参考に投与の要否を検討

2既存の手指潰瘍に対する有効性は認められていない (後発医薬品は1のみ)

用法

投与開始から4週間は,62.5mgを1日2回朝夕食後.投与5週目から,125mgを1日2回朝夕食後(増減) ►尚,最大1日250mgまで 注意

①投与中に,AST又はALT値が基準値上限の3倍を超えた場合,用量調節と肝機能検査を以下の基準を参考に行う(再投与:開始用量から始める.AST・ALT値は3日以内に確認し,2週間後に再度確認後,以下の投与法と肝機能検査の実施時期を参考にして投与)

a)AST/ALT値:>3及び≦5×ULN→減量又は投与中止.その後少なくとも2週間毎にAST・ALT値を測定し,それらが治療前値に回復→適宜投与を継続又は再開

b)AST/ALT値:>5及び≦8×ULN→投与中止.その後少なくとも2週間毎にAST・ALT値を測定し,それらが治療前値に回復→投与の再開を考慮

c)AST/ALT値:>8×ULN→投与を中止し再投与不可

②AST・ALT値の上昇が肝障害の臨床症状,例えば,嘔気・嘔吐,発熱,腹痛,黄疸,嗜眠又は疲労,インフルエンザ様症状(関節痛,筋痛,発熱)等を伴う場合,又はビリルビン値が基準値上限の2倍以上の場合は投与中止

③体重40kg未満では忍容性を考慮し,投与5週目以降も62.5mgを1日2回朝夕食後に経口投与を考慮等,増量は慎重に検討

④本剤とボセンタン水和物分散錠(小児用製剤)は生物学的に同等ではなく,ボセンタン水和物分散

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